今回は、糖質制限の食事についてです。?
糖質制限の食事とは小麦や、米などの炭水化物の摂取を控えることです。 ご飯 芋類 果物 麺類 パン などですね。
?糖質制限の食事はダイエット法と結びついて。 これをやると、 体重を効果的に減らすことができ、 ちょっと今ブームになっているようですね。?
しかし、私は、 この食事法についてはかなり懐疑的です。?いろいろ書きたいことはありますが、 少しトーンは抑え目にして、まずは 日本糖尿病学会の 2013年の提言をご紹介することに止めたいと思います。?
なぜこの提言をご紹介するかというと、糖質制限食が糖尿病を予防すると、どうも信じられているようなので、 日本糖尿病学会はどう考えているのかをご紹介するのが誤解を解くには一番いいと考えたからです。
提言では、「日本における2型糖尿病(後天的な糖尿病のこと)の増加は、生活習慣の変化、 身体活動の低下及び特に脂質を中心とする栄養摂取のバランスの崩れにある」といいます。
そして、「炭水化物について、血糖に対する直接的な影響ばかりではなく、 肥満の是正に対する効果などからその摂取量に関心が高まっているが、 各栄養素の意義はエネルギー代謝に関する包括的な視野に立って評価すべきであり、
決して個々の栄養素に限定して論じることはできない。」
さらに。 日本の栄養素摂取量の変化について、「際立った特徴は脂質摂取量の増加である。 脂質栄養の変化が疾患動態に密接に関係することは、沖縄県の事例に顕著に現れている。
沖縄県は従来、我が国の最長寿県とされてきたが、生活環境の欧米化に伴ってその地位を落とした。 その主たる原因は心血管疾患の増加にあるが、この間に肥満者の割合は全国でトップとなった。」と指摘し、
「脂肪エネルギー比率が25%以上の者の割合は男女とも60%を越えており、全国平均の40〜50%をはるかに上回っている。 この間の交通手段の発達などによる身体活動の低下に加えて、
このような脂質栄養の過剰摂取が日本人における肥満そして糖尿病の増加に大きく関与しているのではないかと考えられており、 糖尿病の予防の観点からも対処すべき大きな栄養学的課題となっている。」と述べています。
そして、炭水化物制限の意義について、
「2006年に報告されたメタ解析は、 低炭水化物食は6ヶ月まではに有意な体重減少をもたらすが、1年で両群に差はなくなり、 低炭水化物食では血中LDLコレステロールの増加をきたすと指摘している。」
また、「Sternらの報告では総エネルギー摂取量は過剰であっても、炭水化物さえ制限すれば減量効果がある、 という解釈は短絡的である。」とも述べています。
要するに、提言では、糖質制限の食事を推奨してはいません。
逆に、糖質制限の食事をする人たちが多く摂取している肉をはじめとする脂質の過剰摂取の危険性を指摘しているのであります。
皆さんはどう思われますか?
この問題は論点が多すぎて‥。
<食事の量について! 大腸がん急増!>
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